多様な多肉植物、コノフィツム その2
最近、更新をサボっていましたので、久々です。
以前、色々なコノフィツムの種類を紹介した記事の続編です。
今回も、葉の形や模様が様々な種類を紹介します。
奇妙な模様を持つ種類、コノフィツム・ウィッテベルゲンセ
トップバッターは、いかにも奇妙な種類。黒紫色の線と点の模様を葉の頂点に持ちます。
𝑪𝒐𝒏𝒐𝒑𝒉𝒚𝒕𝒖𝒎 𝒎𝒊𝒏𝒊𝒎𝒖𝒎 '𝒘𝒊𝒕𝒕𝒆𝒃𝒆𝒓𝒈𝒆𝒏𝒔𝒆' コノフィツム・ウィッテベルゲンセ (現在はコノフィツム・ミニムムが分類学上で有効な学名とされます)という名前の種類です。
このコノフィツム・ウィッテベルゲンセは、産地や個体によって葉の模様のパターンや模様の濃淡に差があり、系統や個体で模様の選抜を楽しむ人も多いです。
写真の系統は、PV 913というフィールドナンバーをつけられた系統です。この番号によると、南アフリカ共和国の西ケープ州 (Western Cape)にあるマットジャイエスフォンテイン (Matjiesfontein)という場所で採取されたようです。
まだ1、2個体しか見ていませんが、葉が青白くなる系統なのかな?と思っています。
秋には葉の真ん中にある「口」のような穴から花を咲かせます。
この系統はアメリカのMesa Gardenで種子が販売されています。
ミッキーマウスのような形の葉の種類、コノフィツム・カラモエペンセ
葉の先端が2つに割れて丸くなった形は、あたかもあの夢の国のネズミのキャラクターのよう?
𝑪𝒐𝒏𝒐𝒑𝒉𝒚𝒕𝒖𝒎 𝒎𝒂𝒓𝒈𝒊𝒏𝒂𝒕𝒖𝒎 ssp. 𝒌𝒂𝒓𝒂𝒎𝒐𝒆𝒑𝒆𝒏𝒔𝒆 コノフィツム・マルギナツムのカラモエペンセ亜種という種類です。
葉には黒い斑点が浮かんで、見る人によっては気持ちが悪いかもしれません。
この種類は花がなくても形が面白いですが、花がピンク色でキレイです。秋の開花の時期は見ごたえがあると思います。
写真の系統はARM 955Dというフィールドナンバーがついた系統で、南アフリカ共和国の北ケープ州 (Northern Cape)のナーブ・セ・バーグ (Naab se Berg)という場所で採取されたとのことです。
系統によって2つに分かれた「耳」の部分が小さかったりします。この系統は「耳」がやや大きいでしょうか。
「生きているキャラメル」と形容される種類、コノフィツム・アンゲリカエ
この種類が、形が一番変わっているのではないでしょうか。
表面が不規則にデコボコした、やや角ばった丸い葉は見る人の目を惹き付けます。もっとも、一見してこれが生きている植物と思う人も少ないでしょう。
𝑪𝒐𝒏𝒐𝒑𝒉𝒚𝒕𝒖𝒎 𝒂𝒏𝒈𝒆𝒍𝒊𝒄𝒂𝒆 コノフィツム・アンゲリカエという種類です。形がより四角く角ばった系統は亜種レベルで区別されます。
葉は、日によく当てると赤茶色を帯び、野外では茶色の岩に紛れて探すのが大変そうです。
「生きているキャラメル」という例えは見た目からしてもなるほどと思わされるので、この例えを想い付いた人はナイスなセンスですね。
この系統はフィールドナンバーはついていませんが、南アフリカ共和国の北ケープ州 (Northern Cape)のアッゲニース (Aggeneys)で採取されたという情報がついています。
栽培について
コノフィツムの生育期は秋から春です。我が家では、生育期は強い日射の元で風通しよく栽培しています。水やりは表土が乾いてから3日~1週間ほどしてから水をたっぷりあげます。最低気温が5℃以下になる時は2週間に1、2回ほどの水やりの頻度ですが、秋と春のやや暖かい時期は1週間に1、2回ほど、よく乾くようであればもっと頻繁に水をあげています。
休眠期の夏は、断水気味に管理して風通しのよい明るい日陰に置いています。葉が小さい種類は、夏は完全に断水しない方が秋からの生育がスムーズな気がします。今回紹介した種類は、夏は完全に断水でも生き延びられると思います。
成長期と休眠期の水やりの頻度や量は、栽培環境や方法によって特に様々であると思いますが、今回の種類はオーソドックスな管理で育てられます (夏は断水)。