tawashiatsume

植物、主にサボテン・多肉植物。時々登山、時々お酒。

コンクリートのような見た目の葉の植物

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𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 SB 1111 [Magersfontein] & SB 2186 [Bundu, Prieska]

  以前も何回か紹介している、葉が爬虫類の肌のようにブツブツした表面になる植物。

  𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 チタノプシス・カルカレアという南アフリカに産する多肉植物です。

 花が咲いたのと、姿がよかったので再度投稿します。

「コンクリートのような見た目」という商品説明で買った系統

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𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 SB 1111 [Magersfontein] & SB 2186 [Bundu, Prieska]

  上の写真で、鉢の右側4個体がSB 1111というナンバーの系統で、左側の1個体だけSB 2186という系統の個体になります。

 SB 1111という系統はアメリカのメサガーデンで「コンクリートのような見た目」という商品説明で販売されており (しかし写真がなかった)、どんな見た目になるのだろうと楽しみにしながら育てたものです。

 よーーく日光と風に当ててじっくり育てたところ、商品説明もむべなるかなという見た目になりました。

 葉のイボがある部分は灰褐色にやや紫がかり、紫の色が入るとしてもコンクリートのような見た目になっていると個人的には思います。

 じっくり育てたおかげでしょうか、緑色の部分が少ないのも見栄えに大きく貢献しているポイントです。

 ちなみに、SB 2186の系統はより葉が凸凹していて、葉の色も多彩な印象です。

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𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 SB 1111 [Magersfontein] & SB 2186 [Bundu, Prieska]

 チタノプシスは冬に咲くとよく言われますが、我が家では冬も寒い外で吹きさらしだったので、春になってから咲いたのかなぁ、、、と。

 咲いているのを見て再度びっくり。系統で花色が違いました。

 SB 1111の系統の方は、花の内側から外に向かって黄色からオレンジ色のグラデーションがかかっています。

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𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 SB 1111 [Magersfontein] & SB 2186 [Bundu, Prieska]

 一方、左側のSB 2186系統は、チタノプシス属でよくあるシンプルな黄色の花でした。こちらもまぶしい黄色一色の花でキレイです。

 ちなみに、一般的なチタノプシス・カルカレアの花色は黄色で、普通は下記のような花です↓↓↓

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𝑻𝒊𝒕𝒂𝒏𝒐𝒑𝒔𝒊𝒔 𝒄𝒂𝒍𝒄𝒂𝒓𝒆𝒂 [Oorlogshoek]

 同じ種類でも系統によって葉や花の形質が異なることはしばしばあり、特にチタノプシス・カルカレアではその傾向が強く、変化の幅も大きいようです。

 系統差を楽しむ楽しみ方も面白いので、個人的には、「フィールドナンバーがついているか」「どこから入手したか (商品番号など)」など、植物に付随する情報を気にしています。 

 自分で区別すればよいという人もいますが、「Aという系統は花の色が面白い」などあらかじめ分かっていれば探し求めやすかったりしますし、何より特徴が保存された系統が混ざらないで識別されて残っているのは素晴らしいことと思います。

 何か適当にサーっと書いてしまいましたが、今回はこの辺でおしまいです。

栽培について

 日本では秋から春にかけてよく成長する種類 (冬型の種類)として認識されていますが、自生地では春から秋に成長する (夏型の種類)ように思われます (月別の降水量より推測)。
 これは、チタノプシス・カルカレアの自生地が南アフリカの内陸部に多いことと関係がありそうです。内陸部では昼間暑くなっても夜に冷えるのが普通です。試しにチタノプシス・カルカレアの産地の一つであるKimberlyという地域の気候を調べると、一番暑い月の平均最高気温は35℃を超えず、平均最低気温は18℃と出ました。
 つまり、日本の夏は昼間も夜間も気温が高すぎで、また高湿度もあってほとんど成長できないのではないかと思われます。
 これらのことを踏まえて、栽培する場所は秋から春は直射日光があたり風通しのよい場所とし、夏のみやや日陰の風通しのよい場所にしています。
 水やりは夏と冬は月2~3回ほど軽く与える程度、春と秋は週1~2回程度たっぷり与えています。種から育てて1年程の個体はこれより水やりを多めにして育てました。
 冬は氷点下にならない限りはずと野外で栽培しています。

種の特徴

 (後日記述)