tawashiatsume

植物、主にサボテン・多肉植物。時々登山、時々お酒。

種からサボテン、コリファンタ属・その1

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𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂属のサボテンの実生、種から1、2年ほど。

 今日は、種から育てて1、2年程の若いサボテンの紹介をしたいと思います。𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂属のサボテンの仲間で2種類を紹介します。

 どちらの種類も、ゴマ粒ほどの大きさの種から1、2年育てて直径が約1~2 cmほどになっています。

ハリネズミのように鋭いトゲを密につける種類 

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𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂 SB 719 [USA. AZ: Santa Cruz Co.]

 まずは、白色~茶色のトゲを非常に密につける種類、𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂 ssp. 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂 コリファンタ・レクルバータです。アメリカ合衆国南部のアリゾナ州に自生していた由来で、少し育てにくいかもと思っています。

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𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂 SB 719、子株のうちから長いトゲをつける

 𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂は自生地の画像を見ると、緑色の球体が見えないくらい白いトゲを生やし、ハリネズミのような見た目になるようです。

 すでにトゲは太く、白いトゲの先端が茶色くなって焼き色がついたようになっていて面白いです。来年の成長も期待したいです。

 手まりのようになるサボテン

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𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂 FO-047 [Mexico. Oaxaca: Sierra Mixteca, Buenavista]

 こちらは𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂 ssp. 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂 コリファンタ・パリダという種類です。こちらも鋭いトゲをつける種類なのですが、このFO-047という系統は特殊な形質を持ちます。

 球体から突き上げるように生える「中刺」というトゲがコリファンタ・パリダには普通あるのですが、このFO-047という系統は中刺を欠損し、球体に張り付くようなトゲのみ生えるようです。

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𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂 FO-047、白いトゲがチャーミング

 そもそもこのFO-047という系統、以前は𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒓𝒂𝒅𝒊𝒂𝒏𝒔という種類でしたが、中刺を欠くという以外に明確な違いがなかったからか、現在は𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂 ssp𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂のシノニムの扱いになっています。

 いずれにしても、このまま中刺が生えずに、球体に張り付くような白いトゲのみ生じて手まりのような姿になるのを楽しみに育てています。

 栽培について

 我が家では通年、直射日光下の通風良い場所で野外栽培です。𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂は0℃くらいまでなら耐えるようですが、𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂は5℃を切るようなら室内などに取り込むのが無難化もしれません。

 𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂は蒸し暑い夏は苦手か、夏はあまり成長せず夜の気温が下がる季節の方がよく成長して鋭いトゲを出します。

 𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂はより高い気温を好むようで、他のメキシコ産のコリファンタの種類と同様に気温の高い夏に成長しています。

種の特徴

 𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒓𝒆𝒄𝒖𝒓𝒗𝒂𝒕𝒂は、中刺が3本出る場合、鳥足状に出るグループに所属します。中刺は通常1本 (稀に2本)で、この中刺が下に向かってカーブし、この特徴が種小名の由来にもなっています。花は黄色です。

 𝑪𝒐𝒓𝒚𝒑𝒉𝒂𝒏𝒕𝒉𝒂 𝒑𝒂𝒍𝒍𝒊𝒅𝒂は、中刺が3本出る場合、鳥足状に出るグループに所属します。球体は青色を帯びた緑色で、花弁と柱頭は黄色で、花弁の根元のおしべの部分は赤くなるのが普通なようです。また外側の花弁は赤いストライプが中心に入ります。