2019年 北アルプス縦走・5日目~上高地へゴール!~
2019年 北アルプス縦走シリーズも、この5日目が最後になります。
4日目は、槍ヶ岳山荘まで歩き、槍ヶ岳山荘から少し下った殺生ヒュッテでテントを張りました。5日目は、山荘に登り返して穂高連峰まで縦走するか、それとも殺生ヒュッテから上高地に降りてしまうか、という状況でした。
朝から濃霧に包まれ小雨が降る
朝4時半前、まだ暗かったですが、周りの大勢のテント泊の登山者がゴソゴソ準備をする音で目が覚めました。疲れていたので爆睡したようです(笑)
もう少し明るくなった5時頃、テントの外を確認すると濃い霧に包まれていて、ポツポツと小雨が降っていました。
正面に見えるはずの槍ヶ岳山荘はおろか、目の前の登山道すらやっと見える状態でした。
穂高岳まで行きたかったので、もう1時間ほど待ってみることにしましたが、天気が回復する兆候はなく、天気予報も変化はなし。
色々考えた末に、殺生ヒュッテから上高地へ下山することにしました。
殺生ヒュッテから槍沢を下山
いつも通り朝食を作り、テントを畳んで6時前に殺生ヒュッテを出発しました。
今回の途中下山は、無理をしないという基本鉄則に従ったものでした (結構無理をしがちなので珍しいかも)。
縦走予定のコースは全て以前に登ったことがあるものの、大キレットなどの難所は雨で濡れていると遭難事故が起こりやすくなる箇所もあるとわかっていました。
何より、今回はボロボロのトレイルランニングシューズで登っていたので、槍ヶ岳に来るまでに靴底がかなりすり減って剥がれかけていたことが大きな心配要因でした。
縦走しようと思えばできた自信はありますが、今はリスクを負ってまでする意味はない、また登りにくればよいと思って、撤退することにしました。
殺生ヒュッテから濃霧の中を大きな岩がゴロゴロした道を下っていくと徐々に晴れてきました。霧がかかっているのは標高が高い場所だけのようでした。
岩がゴロゴロした道を下ると、沢沿いの草原を歩くようになります。この草原の場所からは槍ヶ岳がよく見えるはずですが、今日は霧の中、、、。
草原の道を下ると、途中に槍沢キャンプ場があり、針葉樹林帯へと変わっていきます。
コメツガなどが生える鬱蒼とした林の中のなだらかな道を歩き、途中の槍沢ロッジを過ぎると横尾山荘までもうすぐです。
横尾山荘まで下りてくると晴天!
長い下りを終えると梓川沿いの開けた場所が見えてきて、横尾山荘に着きます。
横尾山荘は涸沢や穂高岳方面の分岐点でもあり、たくさんの登山客が休憩していました。
標高1,550 mほどの横尾まで下ると天気は快晴でしたが、山の上には雲がかかっているようでした。
横尾山荘まで長い下りの道でしたが、横尾山荘からバスターミナルがある上高地まではさらに3時間ほど砂利の平坦な道を歩きます。
徳沢を過ぎて、ゴールの上高地へ!
横尾山荘から変わり映えのしない林道を1時間ほど歩くと、徳沢園というロッジに着きます。
徳澤園は、ヨーロッパの山小屋のような雰囲気で見た目も中もキレイ、ソフトクリームやブルーベリートーストなど食事のメニューが豊富で、ここを通ると必ず寄って何か食べてしまいます。
徳沢園の前は広い芝生の広場になっていて、ここが徳澤園のキャンプ場です。元々は牧場だったようで、広々としていてキャンプをするととても気持ちの良いです。
勿論、徳沢園や徳沢ロッジに宿泊するのもオススメです。上高地から片道2時間歩かないと来れませんが、静かな山の旅行を楽しめます。
徳沢園からさらに林道を2時間歩くと、いよいよゴールの上高地です。
上高地に着くとキャンプ場やホテルなどが見え、観光客もいて多くの人がいました。
上高地の中心部に「河童橋」という有名な橋があり、ここから眺める梓川の清流や標高3,000 m峰の穂高連峰は圧巻の景色です。、、、残念ながらこの時は穂高連峰は雲の中でした。山の上は天気が悪そうだったので撤退して正解だったかもしれません。
上高地で温泉に入り、少し散歩をして観光を楽しんだ後、バスに乗って帰宅しました。
今回の縦走の情報など
今回は結果的に4泊5日のテント泊の山登りで、荷物は13~15 kgほどでした。五竜岳から上高地まで距離にするとおよそ100 kmはあったかと思います。
よい天気が続く中、北アルプスの高山を5日間も縦走できてとても幸せでした。近年は台風の合間をぬってもこのような快晴が続くことは稀になってしまったので、尚更です。
今度は日本海から出発して栂海新道から登り、奥穂高岳か西穂高岳まで縦走したいねぇ、、、などと思いながら、山登りを続けたいです。
読んでくださった方ありがとうございます!!
(終わり)