マイナーな多肉植物の種類 その1 𝑨𝒔𝒕𝒓𝒊𝒅𝒊𝒂 アストリディア
南アフリカからナミビアにかけて、メセンブリアンテマム (Mesembryanthemum)と呼ばれていた多肉植物のグループ (現在のハマミズナ科 Aizoaceae)があります。略してメセン (海外ではMesemb、Mesembsなど)と呼ばれます。
このメセンブリアンテマムという名前、学術的には現在は一部の植物の属名としてのみ用いられていますが、園芸では昔の名残からハマミズナ科の植物を総称して今でもメセンと呼んでいます。
このメセンという植物のマイナーな1種類を今回紹介したいと思います。
マイナー種、アストリディア・ロンギフォリア
紹介する植物ですが、𝑨𝒔𝒕𝒓𝒊𝒅𝒊𝒂 𝒍𝒐𝒏𝒈𝒊𝒇𝒐𝒍𝒊𝒂 アストリディア・ロンギフォリアという種類です。アストリディアという属の植物自体が日本ではほぼ出回っていないようです。
その種類のPV 1572というフィールドナンバーがついた系統の種子を播いて育てています。PV 1572というナンバーには南アフリカのSonsbergという場所で採取されたという情報がついていました。
また、種子の販売元の説明文にはwhite flowersとあったので、白い花が咲くようです。アストリディア・ロンギフォリアは通常、赤花らしいので、白花の系統ということになりそうです。
今回は種子から育てた時系列順に写真を紹介します。
子葉の次はカニのはさみのような本葉が出た
メセンの種は、普通1 mmないくらいの極小の種子なのですが、アストリディアのこの種類の種子はメセンにしては大きく2 mmほどあったのを覚えています。
種子をまくと適温・適湿下で発芽を始め、まず2枚の子葉と根が発達し始めます。種が大きかったので子葉も5 mmから1 cmほどと大きかったです。
子葉が発達しきると、今度はうにょーんと茎が少し長く伸びた上に1対の本葉がつきました。
この1対の子葉はまるでカニさんのはさみのように見え、印象的でした🦀
段々成長し、葉が大きくなった
大きくなるにつれて、この種の魅力が明らかになってきました。
葉は青白い色味を帯び、先端は少し赤く染まります。葉の色合いは爽やかでとてもキレイです。
葉を触ってみると表面はフェルトのような滑らかな感触がし、多肉植物の柔らかい葉質も相まって多肉植物でもあまり経験しない感触でした。
根元から側芽が出始めていますが、もう少し大きくならないと開花しないような雰囲気があります。アストリディア属の種は開花しにくいようなので、いつ花が咲くかもわかりません。
成長記録もかねて手短に紹介しました。
また成長したら投稿したいと思います。
栽培について
秋から春にかけて成長する一般的なメセンと同じ管理でうまく育ちます。秋から春の成長期は直射日光下、通風が十分な場所で育てると葉の白味が増してきれいです。成長期はやや水を好むので、表土が乾いてから2、3日経過した後にたっぷり水をあげています。
夏はほとんど成長しないので直射日光があまり当たらない風通しの良い場所で管理しています。夏は水やりを控えめにして、1週間に1回程度、もしくは乾燥して葉にしわがよってから水を与えています。
種の特徴
中々情報がないですが、𝑨𝒔𝒕𝒓𝒊𝒅𝒊𝒂 𝒍𝒐𝒏𝒈𝒊𝒇𝒐𝒍𝒊𝒂は赤花の写真がよく出てきますが、PV 1572の系統は白花のようです。花が咲いたらまた色々調べたいと思います。