tawashiatsume

植物、主にサボテン・多肉植物。時々登山、時々お酒。

ゴツゴツした石のような球体の多肉植物、プセウドリトス・ミギウルティヌス

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𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔、生きている植物には見えない、、、

 本日紹介するのは𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔 プセウドリトス・ミギウルティヌスという、如何にも奇妙な見た目の植物です。ガガイモと呼ばれる植物の仲間です。
 以前、同じ𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔属の種類を紹介しました。
tawashiatsume.hatenablog.com
 以前紹介した種類も今回紹介する種類もソマリアの乾燥地に生える多肉植物です。
 葉は退化してほぼ確認できず、凸凹した爬虫類のような肌の球状~ブロック状の茎を持ちます。
 本種、𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔はつぶれた楕円形~やや円柱状に育ちます。

「偽物の石」という意味の属名

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𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔、色が茶色っぽいと本当に石のよう。

 この種の学名の𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔という属名ですが、pseudoは「偽物の、疑似の」という意味のギリシャ語が由来で、lithosは「石」という意味のギリシャ語が由来です。
 自生地では上記の写真の個体のような茶色から灰色をしており、「石のようだ!」と名付けた人の気持ちがよくわかりますね。
 自生地は石や岩がゴロゴロした場所のようなので、擬態して何かから隠れているのでしょうか、、、?

日光が弱いと緑色になる

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𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔、種から2年程育てた個体たち。

 本種も葉緑体を持つ植物で光合成を行います。日差しが弱いと茎が緑色になるので、少し植物らしく見えますね。
 上記の個体たちは種から育てて2年程で、冬の日差しは強くないために冬は緑色に戻ってしまいます (夏などは茶色に日焼けします)。

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𝑷𝒔𝒆𝒖𝒅𝒐𝒍𝒊𝒕𝒉𝒐𝒔 𝒎𝒊𝒈𝒊𝒖𝒓𝒕𝒊𝒏𝒖𝒔、凸凹した表面が特徴的

 この若い個体をよく見てみると大きいイボと小さいイボがあり、すでに親株のような不規則な凸凹の表面をしています。
 花が咲くにはもう2、3年以上はかかりますが、この種の観賞ポイントである凸凹肌は際立っているので若い個体をゆっくり育てるのも楽しいものです。
 むしろ、種からどのようにして親株のような奇妙な球体が形成されるかは、種から育てないと観察することができません。
 コツをつかめば栽培は難しくないので、種を見かけたら種まきにチャレンジすると面白いですよ!

栽培について

 本種の故郷であるソマリアは赤道直下から赤道付近の国で、熱帯に属する地域です。ですので、第一に寒さに弱いです。逆に寒い時期を上手く越せればそこまで難しくないと感じます。
 我が家での一年の管理を説明すると、5月から9月は野外の風通しがよい場所で管理しています。風通しが良いので遮光はしていません。野外管理の時期の目安は、最低気温が15~18℃以上の時期です。最低気温がそれ以下の季節は室内の日当たりの良い場所で管理しています。冬は最低でも10℃以上を保つ必要があります。15℃以上を保つと、枯れることはほぼなくなります。
 本種は高温が好きですが、高い湿度は嫌いなようで、高温高湿度の時期に風通しが悪かったり、直射日光に当てたり、水やりが多すぎると腐って枯れたという話を聞きます。我が家では、湿気高い時期は常にそよ風以上の風が吹いている場所に置いているので、腐って枯れることはほぼないです。
 水やりは、気温が高い時期は意外と水を好むようなので、湿気が高くなければ、表土が乾いてから2、3日してからたっぷりあげる程度が一番よく育つように思われます。腐りを恐れるあまり水をあげなすぎるとほとんど成長しないこともあるので、ここら辺の判断は少し難しいかもしれません。気温が低い休眠期はほぼ水をあげません。月1回ほど晴れた日に鉢底から水が出ない程度あげて夕方までにはほぼ乾くようにしています。最低気温が10℃を下回るようなら完全に断水するのが安全です (そもそも最低気温が10℃を切ると冬越しで切るか微妙ですが、、、)。

種の特徴

 (後日記述)